腎臓の腫瘍
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腎臓の腫瘍とは、腎実質にできる腫瘍と腎盂・腎杯すなわち尿路にできる腫瘍です。
腎腫瘍の約90%が腎実質にできる腎細胞癌、7〜8%が腎盂にできる腎盂癌で、癌の性質や進行の具合などは全く異なります。
また、小児にできる腎実質の癌にウィルムス腫瘍があります。
腎臓の腫瘍には良性と悪性があります。
良性腫瘍は大きくなって体の機能を妨げることはありますが、命を脅かすことは滅多にありません。一方、悪性腫瘍は大きくなるだけなく、浸潤して正常組織を破壊し、時に転移をおこします。
腎臓腫瘍の症状と特徴
腎臓腫瘍は尿をつくる尿細管細胞から発生する癌です。
腎臓腫瘍は小さいうちはあまり症状がないため、 以前は早期発見が難しく、大きくなって血尿が出たり痛みがでたり自身のお腹の腫瘤に気づくまで発見できませんでした。
ところが最近では人間ドックでの超音波検査の普及や他の病気でCTがとられる機会が増えたので小さい段階で見つかるようになってきました。
このような段階で見つかった場合であれば転移がみられることはまれです。しかし時間の経過とともに腫瘍は次第に大きくなって、リンパ節 や肺や骨などの他の臓器に転移を起こすこともあります。肺転移が起きると咳、 痰、血痰がでたりします。また骨転移が起きると痛みや手足のしびれがでたりします。
さらに、多発することも腎臓腫瘍の特徴です。すなわち、ある腎臓に検査で1個の腎臓腫瘍が見つかったとき、その腎臓の他の一見正常そうに見える部分にも画像検査では見つからない小さな癌が隠れていることもあるのです。
これを「衛星病変」と呼びます。直径4cm以上の大きな癌では約10-20%にみられるとの報告もありますが、小さな腎臓腫瘍でも皆無ではありません。
また、手術時に癌のなかった反対側の腎臓に腎臓腫瘍ができる割合も1-2%あります。
腎臓腫瘍の治療
腎臓腫瘍の治療の根幹は手術療法です。
他の臓器の癌では、放射線療法や抗癌剤治療が有効な場合があります。しかし腎臓腫瘍では特殊な場合を除いてあまり有効ではありません。
肺などに転移がみられた場合は免疫療法としてインターフェロン(ウイルスを殺すために作られた薬。腎臓癌にも有効。)という薬を使います。
腎臓の腫瘍:子供
ウィルムス腫瘍という、主に5歳未満の子供が発症する腎臓の腫瘍もあります。
子供の腹部のがんの中では、神経芽細胞腫に次いで2番目に多いがんです。ウィルムス腫瘍は2種類に分けられます。
ひとつは、がん細胞に腎臓の細胞の特長があるものです。
もうひとつは、がん細胞の中にある核が大きくと形が不規則であり、細胞自体も腎臓の細胞には似ていません。
これは、非常に早く進行する危険な未分化がんです。発症患者の約90%が前者のタイプのがんで、現在ではこの患者の大半が、治療によって治癒します。